旭岳、大雨のあと

このせわしないビフォーアフターは、2016年8月の豪雨で削られてまるはげになった散策路(旭岳・姿見の池園地)を修復したときの写真です。

あまり斜度のない道で油断していたので削られる前の写真はありませんが、大小さまざまな石が敷き詰められたような道でした。


流された石は数メートル先で高山植物帯をみっちり埋めていたので、ナイスタイミングで来てくれたボランティアの皆さんと流された石や砂を運び上げ、敷き詰め直しです。

ただ敷き詰めても必ずまた流されるので、実験してみました。

少し大きめの石を部分的に石畳のように埋め込んであります。敷き詰める石や砂が浅いので取れてしまうかと思いきや、歩くだけなら壊れないものができました。

翌年、2017年もちょっとした豪雨がありました。

うちの井戸のポンプは水没して漏電、断水。

その時はこの場所が再びまるはげになることはありませんでした。


そして今回、7月初めの大雨。

うちの井戸ポンプ水没、漏電、断水は、セットで毎年恒例となってきました。やっと遊歩道が開通した天人峡は、また道路が崩れて通行止め。


たぶん禿げてない!いや、禿げてるかも!

と思いつつ見に行くと、禿げていませんでした!

あまり斜度がないことや雨の降り方もあるかもしれませんが、とりあえず、このような場所で、このくらいの雨なら、という意味で暫定的に成功!と言おうと思います。


むしろ小石が少し堆積しているようですね。これはこの上流の道が削られて流れてきたものです。

なぜ削られてしまったか。

残念ながら、上流はまだ整備していないからです。


旭岳トレイルキーパーは旭岳自然保護監視員として働いています。

主な業務内容は訪れる人へのレクチャーとパトロール、傾いた階段を元通りに直す(そしてまた崩れるのを見守る)などの補修作業ということになっています。

一日中ニコニコ土木作業をしていられる時間がありません。

旭岳にいらっしゃる皆さん、どうぞレクチャーしなくても無事に帰ってきてください。パトロールしなくても花畑に走りこまないでください。カラスに馬鹿にされないようにがんばってください。


削れ始めた道を放っておくと、こうなります。

あと、そろそろ晴れの日を連続でください。

Asahidake Trail Keeper

旭岳土木作業員